2015/07/23

Musée de l'Orangerie オランジュリーの睡蓮


キャンバスの上の睡蓮






ジヴェルニーを訪れた数日後
パリのオランジュリー美術館へ再びモネの睡蓮に会いに行く




Musée de l'Orangerie 
チュイルリー公園内にあるオランジュリー美術館。元は宮殿のオレンジ温室だったものを
1927年にモネの「睡蓮」を収めるために美術館として整備し開館。
1階にモネ、そして地下には美術収集家であったジャン・ヴァルテールとポール・ギョームが
国家に寄贈した「印象派からピカソまでの流れを追う」コレクションが展示されている。
吹抜けなので地下とは思えないほど明るい




ポール・ギョーム氏のアパルトマンのミニチュア
よくできてる。ミニチュア好きとしては本物の絵よりも面白いw
地下には特別展示室もありこの時はイタリアの彫刻家 Adolfo Wildt の企画展
ギリシャ彫刻をモダンにデフォルメしたような・・・知らなかったけど意外に楽しめたな




Les Nymphéas 睡蓮
1階正面入り口から真っ直ぐ伸びるスロープの先にモネの睡蓮の連作を飾る部屋があります。
スロープの横にはジヴェルニ―で睡蓮を描くモネの様子が紹介され
あの水の庭園へと続く橋を渡っているかのような気分に・・・




大きいもので2×17mにもなる8枚の睡蓮が二つ楕円型の展示室に収められ
布ごしのガラス天井からの外光が作品と室内全体を柔らかく照らします。
死の直前まで筆を入れ続けた「睡蓮」の集大成を飾るべく
モネ自身が自然光の射しこむ展示室を構想したのだとか




Matin 朝
一つ目の展示室は朝から夕日まで一日の水面の移り変わりを捉えたような構成
どうでもいいけど真ん中の女性が化け物でもみたかのような表情w




Les Nuages 雲
水面に映る雲。我々がみた池も青空と雲が水面にうつっていたけど・・・なんか別物だ
なんでしょうこの繊細で淡く儚い色使い。ただただ美しい。芸術は現実を凌駕する




Soleil couchant 夕日




Reflets Verts 緑の反映

タイトルは睡蓮だけれど睡蓮自体は水面を認識させる程度の存在で
主題は水面に映る情景と光の反映であり、
これがあの池へのモネの視点なのだなぁと思うと感慨深い




奥の展示室は池のほとりの柳が描きこまれた連作で囲まれ
絵の情景の中に自分自身も取り込まれたかのような感覚に陥ったり・・・




1960年代の改装で睡蓮の間からは一度自然光が奪われたのですが
2000年からの6年に渡る大改装で再び光を取戻しモネの構想どおりの空間に




作品のための空間が生み出す効果はやはり素晴らしく、
当然私の稚拙な写真と言葉では伝えきれないのがもどかしいのですが
創作の現場となったジヴェルニーとオランジュリーの両方を
今回訪れ体感できたのは心から良かったと思った次第


蛇足ですが直島の地中美術館のモネ室も別の解釈でまたすんばらしかったなぁ




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